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スクリーンリーダーソフト

ご存知のように我が家の夫は全盲である。
それでいながらPCはサクサク使いこなす。
それはスクリーンに書かれていることを
自動的に読んでくれるソフトウエアーを利用しているからである。
15〜16年このソフトを利用している。

開発された当初は、コラムが複雑に入り組んでいる
いわゆるオシャレなレイアウトの画面は
ソフトが真横一直線に読む進むため、
記事がごちゃまぜになって聞こえてきて、判別するのに大変だった。

ソフトが進化し、設定を増やすなどして
様々ウェブに対応できるようになってきているので
以前のような問題は減少している。

しかし、PCの普及でもっとオシャレもっと斬新なウェブ作りが
高まってくればそれに対応するリーダーソフトの開発もうかうかしていられない。

そして未だ、写真などサイトを飾る映像に関しては
リーダーソフトでは読んでもらうことはできないのである。
ま、これは当然といえば当然で
盲人に対して、「絵を見せる」ということはできないのだから
そこに「読む」ソフトをあてがっても写真のタイトルは読み込めても
「絵」そのものを説明することができないのだ。

拡張子が、jpg、gif、tif、bmpといった画像に関するものでは
一切その本体を盲人が知ることができないのが、
過去から今までに至る問題点といえば問題点だと思う。

一方では、画像はもともと見えないのだから
スルーしても、それはそれで差し支えなかったといえばそうである。
今まではそうだった。

ただこの数年は、何かに書き込んだり
申し込みをしたりすると、
その利用者が機械ではないことを証明するために
ウェブサイトに表記される、
何桁かの数字や、アルファベットあるいはそれらのミックスされた
意味のない羅列を書き込んで、やっと送信ボタンが機能することが多くなってきた。

そしてこれら表記された意味のない文字の羅列は
おおよそのところ、
スクリーンリーダーソフトが読むことができない
jpg、gif、tif、bmpといった画像処理されたもので表されているのである。

我が家はまだいいんです。
私が呼ばれて、夫の代わりにその羅列を打ち込んで送信ボタンを押せばいいから。
でも、呼んですぐに対応してくれる人が居なかったら
ずっとそんなこと知らずに送信ボタンばっかり押し続けることになるのかな?

それ以前に、そんな暗号のような秘密の文字の羅列を打ち込むことを要求されていることさえ知らないまま悩む人もきっといるんだろうな。
事実、夫も最初はどうして送信ボタンを『enter』しても何も起きないことが続いて
理解できずに私を呼んだことから、原因を突き止めたのだった。
理解できないまま時間が過ぎてイライラしていた時間も長かったみたい。

やっぱり盲人がPCを使うのはある部分でハードル高いなぁとしみじみ思うのである。
今思うのは、ウェブサイトがひと昔のままのデザインで
スクリーンリーダーソフトが今現在の機能なら、きっともっとサクサクいけるんだろうな。

お互いの機能の進歩状況が噛み合っていないんだものね。
なにか目の覚めるような画期的な開発が生まれてこないかしらねー。
Commented by ミナコ at 2016-02-08 00:37 x
へえー。そういうシステムなんですね。
さすが、先生!説明がわかりやすかったです。現実的な問題…利点欠点が書いてあり。このページをソフトの開発者や秘密の暗号作った人に読んでほしいな、と思いました。
Commented by immigraca at 2016-02-08 04:40
⭐︎ミナコさん
見えない人が、画面を見ながら操作するPCを使おうって言うんだから
それなりの限界はあっても仕方ないんだろうと思います。
どこまで追及できるかという、限界への挑戦なんでしょう。
でも一昔前に比べたら、見えない人のネットへのアクセスも随分変わってきました。
ま、それだけ複雑になっているのも確かだけどね。
by immigraca | 2016-01-28 11:43 | その他 | Comments(2)

終の棲家を見つけるまでの生活。そしてカナダへ落ち着いてからの日常の一コマを紹介。2006年4月~2013年1月までの過去ブログは  http://elvisjade.exblog.jp/  


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